ギリ健、メンヘラな猛毒のブログ

社会不適合者が戯言を吐いているブログです

附属池田小事件 宅間守②

生い立ちー幼少期ー

宅間守は1963年11月23日に兵庫県伊丹市で旋盤工として働く父と母の元に産まれました。7つ違いの兄が1人いました。兄は宅間が事件を起こす2年前に頸部を刃物で切って自死しています。

 

ネットでは宅間守が原因で吊って死んだという情報がありますが、これは誤情報だと思われます。兄の自死について父は、仕事の失敗、経済的困窮、腰痛、再婚話への負担が原因ではないかと推測しています。宅間守自身も年が離れていて関係が薄かったとのこと。これらの情報は事件後に行った精神鑑定の中で認定されています。

 

ただ後に宅間守は家出をして、バイクの無免許運転で捕まった際に、兄に身元を引き受けてもらったり、成人後に兄に対して「サラリーマンが外車に乗るな」とケチをつけて、兄のアウディを角材でボコボコした事も事実としてあります。現在、宅間守本人含め、家族は全員亡くなっているので、実際のところはどうだったのかは闇の中です。

 

家族について

父は自ら、頑固で筋を曲げない、怒りが爆発するところがあると言っていました。自分の家系が代々武士だった事、又警察官になるものが多く、誇りにしていました。自身が厳しく躾けられた事もあり、家では厳しく、教育を行い、手が出る事もありました。事件後も宅間の生まれ育った家で1人で暮らしていたが、体調を崩し、2020年に亡くなっています。現在その家は解体され、現存していません。

 

母は裕福な農家の生まれで、宅間の父に言わせると「家事全般が出来ない」との事で、家庭内では父が家事や育児を行っていたそうです。また父方の祖母が面倒をよく見ていたとのこと。人に恨み言ばかり言う宅間が祖母は大好きだった、亡くなった時はショックだったと後に語っています。母は精神科に長期入院をし、最後は認知症となり、亡くなっています。

 

あだ名はゴン太くん

幼少期からのエピソードがとにかく凄いです。

「三輪車で道の真ん中を走り、渋滞が出来ているのを見て喜ぶ」

「フラーと何処かに行ってしまい、警察に保護される。その際にパトカーに乗せて貰った、お巡りさんと一緒に帰りたい。と言い、ケロッとしている」

「イタズラばかりして、近所のおとなしい子を連れて、ガキ大将になる。あまりにもトラブルを起こすのでゴン太くんと言われていた」

 

5歳までのエピソードなのですが、強烈なのが多いです。とにかくソワソワしてて落ち着きがないみたいな事を言われています。典型的なADHDだと思いました。衝動性や注意散漫な所がよく見られます。小さい頃は誰でもその傾向がありますが、宅間の場合は、大人になっても続き、しまいには病院から逃げ出したいという理由で5階から飛び降りる事もします。

 

宅間を語る上で外せないのがこの衝動性、行動力です。良くも悪くもエネルギッシュです。

 

小学校時代

小学校に入っても相変わらずで、とにかく落ち着きなく、注意散漫です。その事を指導欄に毎年のように書かれていました。また弱い者イジメをよくしており、子分を引き連れていたとのこと。

 

私はいじめられっ子だったので全く良い気はしません。しかし何故かそこまで陰湿な感じはしませんでした。宅間はイジメるにはイジメているのですが、徒党を組んで集団でイジメたりという事はしていないからです。この先もそうですが、宅間は悪さをするのに仲間を作るという事はしないです。

 

協調性がなかったとバッサリと切っている記事もありますが、小学生の時は悪ガキでも、友達がいないと寂しいとか思う時期だと思います。宅間は友達が欲しいとか思わないのか、1人で平然としています。この時期から孤独に強いというのはなかなかに凄いのではと思います。私なんかいい歳して1人でいるのは寂しいとか辛いとか思う人なので。

 

ただ気になるのが、宅間の反社会性ですね。この頃から猫を新聞紙に包んで火をつけて殺したり、万引きをしたり、女の子を性的な目的で触ったりして変態呼ばわりされていました。本人曰く、「嫌がることやから」「なんとなく」「欲しかった」と抵抗もなく、やっているのが後に起こす数々の事件の前触れに思えてなりません。またポンっと大きな嘘もつくこともあり、小学校の卒業文集に正月、日光に家族で旅行に行った(父はのちに否定)と嘘を書いています。

 

小学校の時から戦闘機や航空機に興味を持ち、自衛隊に入るには良い学校に入らなければならないと、なんと附属池田中学校の願書を貰いに行きました。しかし母に受かるわけないと言われ、願書は捨てられてしまいました。宅間はこの時、「勉強に適した頭に産んでくれなかった親が悪い」と思い、勉強が出来ない自分への劣等感からエリートへの屈折した思いが出来てきました。後に附属池田小で用務員としても働く事になる為、何だか因縁を感じます。

 

中学生時代

中学時代も相変わらずでした。しかし本人はその事を自覚していたらしく、「変わりもん」で「悪仲間との徒党も組めへんし、大人しくもない」「人がワイワイやってる場面でも」「自分だけ違う位置から見とった」としっかり自己分析していました。

 

宅間みたいなタイプは自覚も薄そうですが、宅間は自分の事がよく分かっているようでした。海外のシリアルキラーでかの有名なテッド・バンディも同じような事を言っています。

 

「人付き合いは最後までよく分からなかった。仲良くする意味が理解できなかった」

 

毎回犯罪者を調べてて思うのですが、自己分析がよく出来ている犯人が多いです。宅間はテッド・バンディと違い、知能は高くないですが、(精神鑑定でIQ84)検査の数値以上の能力を感じます。私が小、中の時をここまで赤の他人に自分の言葉で説明できるかと言われれば出来ないです。

 

結果だけ見て後からどうこう言うのは好きではないですが、これだけ自覚出来ていれば、何とかならなかったのかとも思ってしまいます。宅間も分かっているけど、行動を改められなかった事を語っています。残念な事に高校生から本格的に宅間は坂を転がるように転落していきます。